文章を書く上での心構えを教えてくれる本

文章を書く人はごまんといる。ほとんど読んではもらえない。
しかし、必ず読む人がいる。それは誰か。
自分自身である。
書いていると色々な欲がでてくる。上手い文章を書きたい。もっとたくさんの人に読んでもらいたい。書くことで生計を立てたい。
だが、一番身近にあり見落としがちで大事なのは、自分の書く文章を自身が面白いと思えなければ、他人も面白いとは思わないので、自分の文章は自分が読みたいから書き、全て自分のために書いているのだと自覚しつつ書くことだ。相手がたまたま自分の文章に出合い、好きになってくれるかどうかは偶然の賜物であり、まずは何よりも、絶対に読む自分にフォーカスを当て、自分の文章が好きだと思えなければ、文章を生み出す苦労が報われない。

この一番大切なことに立ち返らせてくれる本が

読みたいことを、書けばいい。
人生が変わるシンプルな文章術
      田中泰延(たなかひろのぶ)
        ダイヤモンド社

である。

私は、自身のブログで書いている文章が、自分の外側にある事象から影響を受け、心に抱いた気持ちを表したものであると漠然とイメージすることは出来ていたが、言葉にして表すことはこの本を読むまでできなかった。自分だけで一から作り上げたものではないと感じてはいたが、言葉に表せるようになると、なんとも虚しく、だがすっきりもした。
ネットに溢れる文章の多くが、私のブログと似たような形体になっていると見受けられる。良い悪いというのではない。自分は今までと同じようなことを続けたいのか、それとも、少しづつでもいいから外れるようにシフト変更していきたいのかを、この本により、考えるきっかけを貰った。
わかっているようでわかっていないことを、言葉で表せるようになるとはこういうことかと気づかせてくれただけでも、この本の効能は凄まじいものである。

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